5.桜 第3話
桜の語源
桜の語源には諸説あります。
その一つに多くの花をつけることから「咲く」に複数形の「等(ら)」がつき「サクラ」となったという説があります。
元来は花が密生して咲く植物を総称したものとされます。次に日本神話にでてくる美しい女神、木花之佐久夜毘売命(このはなさくやひめのみこと)の木花はサクラを意味し、佐久夜が「サクラ」になったという、木花之佐久夜毘売命は富士山の頂きから種をまいてサクラの花を咲かせたとされ、富士宮市の富士山本宮浅間大社に祀られています。
また山の残雪の形や花の花期は、農家の農作業の時期を知る大切なシグナルとしてきました。
五穀豊穣の山の神(サ)が里の神座(カミクラ)降りてくる前兆として花が咲くとして「サクラ」といわれるようになったというのも有力です。
この他に、「咲きむらがる」から転訛した説や樹皮が裂けるので「裂くる」がなまったとの説などがあり、未だに定説はないようです。
富士山本宮浅間大社 <出典>富士山本宮浅間大社